2019年から2023年にかけてアルゴリズムの攻略ポイントがあまり変わらないのは、レコメンドされる流れとして、まずiVecを基にした仕組みによってアカウント単位で評価し、その上でTwo-Tower NNの仕組みでコンテンツを決定しているためだろうか。
おおむね正しい理解です。攻略ポイントが変わりにくい最大の理由は、仕組みがどう変わっても「まずアカウント単位での類似性評価がある」という点が変わらないからです。
iVecを使った手法でも、Two-Tower NNを使った手法でも、レコメンドの起点は「このユーザーはどのアカウントに似ているか」という評価から始まります。ユーザータワーでユーザー同士の類似性を評価し、自分たちのアカウントがどの層のユーザーに近いと判定されるかが、レコメンドの初期フィルターとして機能します。そのため、「どのユーザーと似ているか」「どのような文脈でエンゲージメントされているか」という本質的な問いに答えることが、アルゴリズムへの最適化として有効であり続けています。
近年のTwo-Tower NNでは、ユーザー同士の類似性に加えて、アイテムタワーによる投稿同士の類似性評価も加わっています。これにより仕組みとしての複雑さは増していますが、投稿同士の類似性はコンテンツ制作側がコントロールしにくい部分も多いため、実務的にはまずユーザー側の類似性最適化(誰に届けたいか、どの文脈に属するか)を軸に置く考え方が引き続き有効です。
技術的な仕組みが変わっても攻略の本質が変わらないという事実は、SNS運用において「流行の手法」より「ユーザー理解の深さ」が長期的に重要であることを示しています。